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ボトルを見せることから始まるノンアルコールの提案─メゾン ポール・ボキューズがワゴンで運ぶ理由
フランス料理の世界で、ポール・ボキューズという名前は特別な響きを持つ。フランス・リヨンの「レストラン ポール・ボキューズ」は、世界的な美食の殿堂であり、料理人はもちろん、サービス人にとっても特別な存在である。その分、扉をくぐるお客様の期待値は高い。その期待に日々応え続けているのが代官山のメゾン ポール・ボキューズである。 メゾン ポール・ボキューズのダイニングでは、乾杯のシャンパーニュと並んで、ノンアルコールのボトルがワゴンに載せられて運ばれてくる。ソムリエとしてワインの管理から、サービスオペレーションまでを担う岡部勇輔さんが設計した光景だ。 今回のインタビューで見えてきたのは、岡部さんのノンアルコール提案が「置く」ことではなく「見せる」ことから設計されているという点。ワゴンでフロアを回ると、お客様の目に留まり、「あれは何?」という一言から会話が始まる。その先にあるのは、飲む人と飲まない人が同じテーブルで対等に楽しめる体験である。 サービスから始まり、ワインへ──オーベルジュ・ド・リル トーキョーで築いた土台 岡部さんのキャリアは、新卒入社で配属
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苦味とは何か。警告のサインでもあり、癒しでもある存在
味覚は大きく五つ ―甘味・塩味・酸味・旨味、そして苦味で構成されています。
甘味は糖=エネルギー源
塩味や旨味はミネラルやアミノ酸
といった 、生命活動の維持にポジティブに直結する味とも言えます。しかし、苦味は少し毛色が違います。エネルギーにもタンパク質にも直接つながらず、むしろ 「これ、口に入れて大丈夫?」 と警告してくれる“危険信号”の役割を担っているんです。


テロワールとは何か? 日本茶が映す風土と歴史
“テロワール”はフランス語で、元々は「土地」を意味する”terre”から派生し、
気候
地形
土壌
農法
などが生産物の風味に影響を与える、という考え方です。土地特有の個性や香り、味わい──そういったものは確かに存在するし、生産者の作り方次第で表現される幅も大きく変わります。ワインやチーズでは「テロワール」という言葉をよく耳にするかもしれません。 ただ、僕自身は、テロワールという言葉をお客様に対して直接使うことはあまりありません。それは簡単には語り尽くせない奥深い概念だと感じているためです。


一滴の水に宿る土地の記憶 水と食文化
まず、普段私たちが触れる水は H₂Oだけではない ということはご存知ですか。
学校の理科で学ぶ“純水”は、水素2つと酸素1つでできたシンプルな構造ですよね。
でも、僕たちが日常的に飲んでいる水には、実は さまざまな成分が微量に含まれている んです。
自然界の水は、土や岩を通る中でいろんなミネラルや物質を少しずつ溶かし込んでくる。
だから、一見同じように見える水でも、通ってきたルートによって味や舌ざわりがまったく違うんです。


香りのもたらす効果 美味しさと癒しの関係
味覚と嗅覚はどちらが“劣っている/優れている”と比較するものではなく、
役割が違います。それぞれ「得意分野」があるんです。たとえば、香り=嗅覚は“質”を測るのが得意。素材が何か、特徴は何か、といった質的情報を感じ取る能力ですね。一方で、舌=味覚は“強度”を測るのが得意。塩分濃度とか、硬さとか、「強すぎる・弱すぎる」といった量的な情報。人間の感覚には、それぞれの“専門領域”があるということです。


「香りと美味しさ」からパーソナライズと五感設計を考える
美味しいを一言で説明するのはとても難しいですよね。正直な話を言うと、このテーマで最初に出すべき“答え”は、「答えは、ない」なんですよ(笑)。でも、だからこそ面白い。人によって感じ方が違う、状況によっても違う──その“ゆらぎ”の中にこそ、美味しさの魅力があると思うんです。


美味しさは “要素の複合” でできている
_____美味しいって、そもそも一体何なのでしょうかとてもシンプルだけど、奥が深いテーマですね。例えば、乾杯して「美味しいね」って言うとき、実は僕たちは香りをかいだり、温度を感じたり、 いろんな感覚を総動員してるんですよね。“美味しい”って、単なる味じゃなくて、複雑な感覚のかたまりなんです。美味しさにはいろんな要素がある。少し専門的な話になりますが、美味しさは様々な要素に分けて捉えることができます。例えば生理学、文化、情報、快楽 など...少し掘り下げてみますね。
導入事例


ボトルを見せることから始まるノンアルコールの提案─メゾン ポール・ボキューズがワゴンで運ぶ理由
フランス料理の世界で、ポール・ボキューズという名前は特別な響きを持つ。フランス・リヨンの「レストラン ポール・ボキューズ」は、世界的な美食の殿堂であり、料理人はもちろん、サービス人にとっても特別な存在である。その分、扉をくぐるお客様の期待値は高い。その期待に日々応え続けているのが代官山のメゾン ポール・ボキューズである。 メゾン ポール・ボキューズのダイニングでは、乾杯のシャンパーニュと並んで、ノンアルコールのボトルがワゴンに載せられて運ばれてくる。ソムリエとしてワインの管理から、サービスオペレーションまでを担う岡部勇輔さんが設計した光景だ。 今回のインタビューで見えてきたのは、岡部さんのノンアルコール提案が「置く」ことではなく「見せる」ことから設計されているという点。ワゴンでフロアを回ると、お客様の目に留まり、「あれは何?」という一言から会話が始まる。その先にあるのは、飲む人と飲まない人が同じテーブルで対等に楽しめる体験である。 サービスから始まり、ワインへ──オーベルジュ・ド・リル トーキョーで築いた土台 岡部さんのキャリアは、新卒入社で配属


“売れる一杯”はどのようにつくられるのか?ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜に学ぶホテル料飲の顧客起点
ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜/横浜ベイコート倶楽部で党淑潔さんが貫く“売り方”から逆算するノンアルコール


麻布十番「Masashi Saito」開業から1年──ワンオペシェフが試し、外し、そして選んだノンアルコールとは
麻布十番の静かな一角に、扉を開けると一本のカウンターが奥に伸びるレストランがある。キッチンとお客様のあいだに遮るものはなく、料理が組み立てられていく手元から、皿に盛り付けられるまでの一連の動きがそのまま見える設計だ。ここで料理、サービス、ドリンク提供、すべてを担うのが、シェフの齊藤大士(まさし)さんである。
「Masashi Saito」は、2025年にオープンしたフレンチベースのレストラン。完全予約制、1日2組限定、そしてワンオペというスタイルで、麻布十番という激戦区にあっても独自の静けさを保っている。メニューはなく、その時期の食材でコースを組み立てる──11品からなる夜のコースは、毎回のお客様のためにアップデートされ続けている。
知識・専門コンテンツ


「ソムリエ」「ペアリング」という言葉に、違和感を覚える理由
「ソムリエ」とは本来ワインの専門家を指す資格です。しかし日本酒・ノンアルコール・ローアルコールへと領域が広がる今、シェ・フルール横浜の本郷孝人は「ビバレージコーディネーター」を名乗ることを提案します。言葉の変化の背景にある現場の思考を読み解きます。


新茶とは何か──定義・なぜ日本で珍重されるのか・海外にも同様の文化はあるのか
新茶(一番茶)とは、その年に最初に摘まれた新芽から作られるお茶のことです。テアニンが豊富でカテキンが少なく一年で最も美味しいとされる新茶の科学的な理由、八十八夜との文化的なつながり、中国の明前茶やインドのファーストフラッシュとの比較まで整理します。


ノンアルコールドリンクと睡眠の関係:テアニンとアルコールフリーの夜が睡眠の質を変える理由
ノンアルコール飲料が睡眠に良いとされる理由は、単に「アルコールを含まないから」ではありません。テアニンをはじめとする茶由来の成分が、副交感神経を整え、より深い眠りへと導くメカニズムを科学的知見とともに解説します。
メニュー設計・ペアリング


打倒AIから、AIと共存へ。ChatGPTが答えられないことを、サービスの現場から語る
決め手は美味しさとストーリー 連載|テーブルの仲人の考えごと 第11回 横浜のホテルバーからキャリアを始め、インポーター営業、総合食品酒類卸売、量販店の現場管理、ラグジュアリーホテルのソムリエからビバレッジマネージャーまで、料飲の現場を多角的に歩んできた本郷孝人が、テーブルを囲むゲストとお料理、そしてドリンクの”あいだ”に立つ仲人の視点から、日々のサービスで考えていることを綴る連載。第11回のテーマは「ノンアルコールドリンクの選択」。何を基準にアイテムを選ぶのか。そして、ワインのことを最も詳しく教えてくれるのがソムリエでもバーテンダーでもなくなった時代に、サービスの現場から何を伝えられるのかを読み解きます。 文|シェ・フルール横濱 本郷 孝人 記事構成|Apoptosis 尾崎 眞子 選択の大前提は、コンセプトマッチングとお客様のニーズ ノンアルコールドリンクを取り扱う際の大前提として大切にしていることは、お店のコンセプトに合致しているか(コンセプトマッチング)と、顧客のニーズに合致し、かつさらに掘り起こせるかだと考えています。...


ノンアルコールの理想のプライシングは「アルコールと同等」
ノンアルコールドリンクの品揃えがお店選びの選択肢に! 連載|テーブルの仲人の考えごと 第10回 横浜のホテルバーからキャリアを始め、インポーター営業、総合食品酒類卸売、量販店の現場管理、ラグジュアリーホテルのソムリエからビバレッジマネージャーまで、料飲の現場を多角的に歩んできた本郷孝人が、テーブルを囲むゲストとお料理、そしてドリンクの”あいだ”に立つ仲人の視点から、日々のサービスで考えていることを綴る連載。第10回のテーマは「ノンアルコールドリンクのプライシング」。理想の価格設定とは何かという問いに、本郷さんが今たどり着いている答えと、19年目を迎える店でそれをどう実現していくのかを読み解きます。 文|シェ・フルール横濱 本郷 孝人 記事構成|Apoptosis 尾崎 眞子 理想のプライシングは「アルコールと同等」という結論 ノンアルコールドリンクの理想のプライシングとは何か? その答えは、「アルコールと同等」という考え方に、今、至っています。 これは、飲食店にとって全てのお客様を同等にお迎えするという、原点の考え方にもつながってきます。見方を変


そのドリンクは、ソフトドリンクですか、ノンアルコールドリンクですか? 13カテゴリーで設計するビバレッジ構成
ノンアルコールを導入して、ゲスト満足度と売上アップ! 連載|テーブルの仲人の考えごと 第9回 横浜のホテルバーからキャリアを始め、インポーター営業、総合食品酒類卸売、量販店の現場管理、ラグジュアリーホテルのソムリエからビバレッジマネージャーまで、料飲の現場を多角的に歩んできた本郷孝人が、テーブルを囲むゲストとお料理、そしてドリンクの”あいだ”に立つ仲人の視点から、日々のサービスで考えていることを綴る連載。第9回のテーマは「ノンアルコールドリンクの導入効果」。ソフトドリンクとノンアルコールドリンクを分けて考えるという発想から、シェ・フルール横濱では13のカテゴリーでビバレッジを構成しています。その設計と、導入によって何が変わったのかを読み解きます。 文|シェ・フルール横濱 本郷 孝人 記事構成|Apoptosis 尾崎 眞子 ソフトドリンクとノンアルコールドリンクは、別のものである 業態やコンセプトによる違いがあることは前提として、レストランサービスの現場でノンアルコールドリンクをどう捉えるか。そう考えた時にたどり着いたのが、アルコールフリーのアイ
イベント・レポート


坂本龍一という「時代のタグ」― 〈AMBIENT KYOTO - TOKYO〉に寄せて
Tag of the time 坂本龍一という「時代のタグ」 私は、とにかくいろいろな音楽を聴いて十代を過ごした。 ギターを弾いたりはしていたが、音楽について専門的に学んだわけではない。ただ、中学から高校くらいまでの間に、周囲の人たちからずいぶん多くの音楽を教えてもらった。 エレクトロニック・ミュージック、ハードロック、ヘヴィメタル、ブルース、ハードコアパンク、ジャズ、現代音楽、さらにアヴァンギャルドなものまで。 本当にたまたま、周りには、何か一つの音楽をマニアックに掘っている人が多かった。友人、友人の兄、近所の床屋、ラーメン屋、音楽の先生。そうした音楽好きたちの影響を全身で浴びた結果、ずいぶんませた、全方位型音楽マニアのような子どもに仕上がっていたと思う。 そんな中で、坂本龍一の作品もかなり聴いてきた。 ただ、坂本龍一という人物に、特別に強い思い入れを持って聴いていたわけではない。アルバムを順番に追い、その思想や人生まで含めて傾倒していたわけでもない。政治的な主張や社会活動にも、正直に言えばあまり興味がなかった。たぶん一番初めに「坂本龍一が作っ


アル・ケッチァーノ・奥田シェフと益井園ティーペアリングイベントに参加いたしました
2025年11月14日(金)、山形県鶴岡市のイタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」オーナーシェフ・奥田政行氏と静岡・川根本町の益井園・益井悦郎氏による、特別なティーペアリングイベントがヤマガタサンタンデロ(銀座)で開催されました。
Apoptosisは益井さんの茶葉と水のみを使用して作り出したボトリングティー、Color Oolong「青」(烏龍茶)とColor Black「紅」(紅茶)の2種類で参加させていただきました。
ご提供時には、ソムリエのローレンスから抽出のこだわりやそれぞれの味わいの特徴もご説明させていただきました。
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