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ノンアルコールドリンクと睡眠の関係:テアニンとアルコールフリーの夜が睡眠の質を変える理由

ノンアルコールドリンクが睡眠の質を改善するという話を、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。実際、その背景には「アルコールを避ける」という単純な理由だけでなく、茶由来の成分が持つ生理的な作用が関わっています。



アルコールはなぜ睡眠を妨げるのか


「寝酒をすると深く眠れる」という感覚は、科学的には誤りです。アルコールには確かに中枢神経を抑制して入眠を早める作用がありますが、その効果は睡眠の前半に限られます。



アルコールが肝臓で代謝される過程でアセトアルデヒドが生成され、このアセトアルデヒドが脳を覚醒方向へ傾けます。結果として、睡眠の後半にレム睡眠が大幅に減少し、中途覚醒が増加します。国立精神・神経医療研究センターの知見によれば、アルコールはその量や性別、年齢を問わず中途覚醒を増加させることが報告されています。


さらに、アルコールの利尿作用により夜間に尿意が頻発し、筋弛緩作用によっていびきや無呼吸が悪化するケースもあります。「眠れた気がする」のは、主観的な感覚に過ぎません。



テアニン:日本茶が持つ「夜のリラックス成分」


ここで注目したいのが、緑茶・煎茶・ほうじ茶などの日本茶に豊富に含まれるアミノ酸、L-テアニン(以下、テアニン)です。



テアニンは1950年に玉露から発見されたお茶特有の旨味成分で、摂取後約40〜50分後に脳波のα波を増加させることがヒト試験で確認されています。α波はリラックス状態の指標とされる脳波であり、副交感神経を優位に導くことで心拍数の上昇を抑え、穏やかな眠気の入り口をつくります。


睡眠への影響については、健康な男性22名(平均27.5歳)を対象に就寝1時間前にテアニン200mgを6日間摂取させた二重盲検クロスオーバー試験において、起床時の疲労感・眠気の軽減および睡眠時間の延長感の改善が確認されています(小関ら, 日本生理人類学会誌, 9(4), 143-150, 2004 https://doi.org/10.20718/jjpa.9.4_143)。ま

た、897名を対象とした19試験を統合したシステマティックレビュー&メタ解析(Bulman et al., 2025)においても、テアニン摂取が入眠潜時・日中機能・総合的な睡眠の質を有意に改善することが示されています(Sleep Medicine, 2025 https://doi.org/10.1016/j.sleep.2025.02.007 )。


テアニンの作用として現在有力とされているのは以下の3点です。


  • 大脳辺縁系のGABA受容体への作用による興奮抑制

  • グルタミン酸受容体への作用による過剰な神経興奮のコントロール

  • 交感神経抑制を介した血圧・心拍数の安定化


いずれも、睡眠の「質」を自然に高める方向に働きます。



「ノンアル × テアニン」という組み合わせの意味


ノンアルコール飲料の睡眠改善効果は、これまで主にノンアルコールビールのホップ・GABAに注目した形で語られてきました。実際に、GABA茶葉を開発・推進している茶農家のパートナーもいらっしゃいます。Apoptosisが提案するボトリングティー(Still Japanese Tea / Sparkling Japanese Tea)の視点で見ると、お茶由来のテアニンそのものでより良い睡眠、睡眠の質向上が期待できると考えられます。



通常の煎茶1杯(約86ml)に含まれるテアニンは約5mg程度とされています。これに対し、Apoのボトリングティーは産地・品種・製法にこだわった茶葉を、通常ペットボトル飲料などに使われる量よりも贅沢に使用しています。


さらに重要な点として、ボトリングティーにはアルコールによる副作用——レム睡眠の阻害・中途覚醒の増加・翌朝の疲労感——が存在しません。ナイトキャップとしての飲み物を選ぶ際に、「リラックスできて、かつ睡眠の質を守れる選択肢」という新しいカテゴリとして提案できると考えています。


Apoptosis ボトリングティーの導入事例はこちら



ボトリングティーを「夜の飲み物」として提案するために


F&Bプロフェッショナルの方々から、「ノンアルコールドリンク、もしくはノンカフェインドリンクを夜のシーンでどう提案すればよいか」という問いを受けることがあります。睡眠・リラックスという観点は、そのひとつの有力な切り口です。



提案のポイントを整理すると次のようになります。

  1. 就寝1〜2時間前の提供:テアニンの効果が現れるまでの時間(摂取後40〜60分)を逆算した、ダイニング後半やバーカウンターでのタイミング設計

  2. カフェインへの配慮:ボトリングティーの中には茶外茶(チャガイチャ)を使ったノンカフェインのものや、緑茶や紅茶と比較するとカフェインの少ないほうじ茶などが存在します

  3. グラスと温度の設計:リラックス効果を高める観点から、常温〜やや温かい提供温度と、香りが開くワイングラスやリム広めのグラスが合います


また、「アルコールを控えているゲストへの気遣い」だけでなく、「よりよい翌朝のためにあえてノンアルを選ぶゲスト」へのポジティブな提案として、睡眠というテーマは非常に共感を得やすい文脈です。ソバーキュリアスの文脈でも、こうした科学的な根拠を背景にした提案はゲストとの会話を豊かにします。




著者プロフィール

Apoptosis株式会社 編集部

東京・西麻布を拠点に、日本茶ベースのプレミアムノンアルコール飲料を製造・販売するApoptosis株式会社の公式アカウントです。産地・製法・成分の観点から日本茶の可能性を追求し、飲食業界のプロフェッショナルに向けた情報を発信しています。製品・サンプルに関するお問い合わせはこちらからどうぞ。



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